大きな買い物をする場合、銀行でローンを組むという行為は一般的であり、誰でも当たり前にできることだと認識されています。
商品としてよく聞くものは、「住宅ローン」「カーローン」「教育ローン」など。住宅も車も、現金で購入するにはちょっと心もとない感じです。教育資金に至っては待ったなし。貯蓄で賄いきれない場合はローンに頼らざるを得ないこともあります。
最近では、高額商品に限らず、日常的にクレジットカードで買い物をする人も増えてきました。ポイントが貯まるとか、家計管理が楽だとか、理由はいろいろあるのでしょうが、現金が減るという感覚のないままに、手軽な買い物に慣れてしまうというのは、ちょっと気を付けた方がよさそうです。
皆さんは、「クレジットヒストリー」という言葉をご存知ですか?クレジットヒストリーとは、信用情報機関に記録されているクレジットカードの利用履歴等のことです。信用情報機関には、ローンの利用状況やクレジットカードの利用状況、過去の返済履歴などがすべて記録されており、クレジットカードやローンの審査のために金融機関から要請があれば、情報を提供するという役割を担っています。国内には三つの信用情報機関が存在し、クレジットカード系、消費者金融系、銀行系と、それぞれのグループに所属する金融機関が中心となって情報を提供・集約し、審査に役立たせているのです。
「クレジットカードを申し込んだ」「電化製品を分割払いで購入した」など、お金にまつわる「信用情報」はここで管理され、住宅ローンの審査の際には過去の「信用情報」を元に、この人は真面目に返済できる人か、という目で審査されるのです。三つの信用情報機関は独立した立場にありますが、延滞などの金融事故情報は全ての会社で共有されることになっているので、「こっちがダメならあっち」というような簡単なことではないのです。
ここ数年広く言われるようになりましたが、携帯電話を分割で購入した場合も信用情報機関に登録されます。つまり、携帯電話代の返済履歴も立派なクレジットヒストリーとなるのです。残高不足で月々の利用料金が滞納扱いとなった場合、利用料だけを滞納したわけではなく、返済を延滞したという扱いになってしまうのです。「借りたものをきちんと返せないなんて!」タイミング悪く残高不足で引落ができなかっただけなのに、「お金にルーズな人」という烙印を押されてしまうのです。日常的にクレジットカードを利用している人は、信用情報を常に書き込まれている状態にあり、場合によっては悪い足跡を残している可能性もあるわけです。いざ、マイホーム購入のために住宅ローンを組もうと思っても、クレジットヒストリーが悪すぎると、叶わないケースもあります。
思い当たる節はありませんか?将来、マイホーム購入を考えている人は、お金との付き合い方を意識的に改善していくべきでしょう。