マイホーム購入はゴールではない!
マイホーム購入を実現するために情報収集に勤しんでいる、若いファミリー層の皆さん!現実的な話をして申し訳ありませんが、マイホーム購入は決してゴールではないということをお伝えしたいと思います。
家族を守り、やすらぎを与えてくれるマイホーム。今は子供も小さいし、自分たちも体力があるので、家族と家の管理は無理なくできることと思います。しかし、家族も家も時間と共に変化するもの。子どもは大きくなり家は劣化していきます。変化に合わせて、今の自分たちに一番住み心地がいいマイホームを維持することが何よりも大切なのです。
家族の変化と経年劣化に対応できないマイホーム
私たちは、木造戸建て住宅の耐震補強工事に携わることが多いのですが、補強工事が必要な家が対象ということは、相談者であるお客様も高齢の方が多いということ。診断のためにお邪魔すると、現在は夫婦二人暮らしというその家の二階の部屋は、子ども部屋の体のまま存在していることが多々あります。お子さんが独立してどのくらいの時間が経ったのでしょうか。せっかくの空間がただの物置状態で、所有者である子どもの許可がとれないからと、そのまま放置された状態にあるのです。二階が重いというのは、耐震性を考えてもよろしくない。「この際、片付けませんか?」と提案しても、気力も体力も追いつかず、必要最低限の工事に留まり、せっかくのリフォームが中途半端な状態で終わってしまうこともしばしばです。また、経年劣化に対して適切な時期に手を入れなかったばっかりに、構造躯体にまで悪影響を及ぼし、改善するためには大掛かりなリフォームが必要になるケースもあります。
ベストマッチな状態を維持し続けるには
これでは、家も家族もいい状態にあるとは言えません。購入した時は確かにベストマッチの状態にあった家族とマイホームですが、本当の勝負はそれから先なのです。ハード(家)に対しては適切なメンテナンスが、ソフト(住まい方)に対しては家族の変化に伴った生活スタイルの調整が必要です。住まい方を改善するためにもリフォームは有効ですが、まずは不要物の処分と片付けをやるべきでしょう。手狭になったとか収納が少ないとか、子どもの成長とともに湧いてくる不満点はわかりますが、いずれ子どもは独立して夫婦二人暮らしになるわけですから、無用な増改築に費用を割くのはもったいないかも!? なんとか、このピークを乗り越えたいところです。
マイホーム購入は決してゴールではないのです。住宅ローンの返済を続けながら、快適な暮らしを守っていくためにいつ何をすべきか、将来にわたって計画を立てることが求められています。