自分の返済能力を値踏みする
理想のマイホームをネットで検索してみたこと、ありますか?今の時代、物件検索サイトなるものがネットの世界にはいくつもあります。エリアや物件種別、面積などいくつかの設定条件を入力することで、希望に近い物件を探すことが可能なのです。
この条件設定の項目に「価格帯」というものがあるのですが、これはどのように設定されることが多いのでしょうか?「マイホームといえば3000万くらいするのが普通だと思うけど、自分が組める住宅ローンは2500万くらいかな」というように、漠然としたイメージから何となく設定されることも多いのではないかと思われます。
エリアや物件によって金額はまちまち
物件価格について考えてみましょう。まず、エリアによる相場の違いは確実にあります。都心に近ければ価格帯は上がりますし、同じエリアでも駅に近ければ物件価格はより高めになります。近隣にある同じ面積の中古戸建物件でも、道路付きの違いや土地の形によって価格帯は違ってきますし、上屋の築年数に左右される場合もあります。
このように物件価格は、様々な条件を加味して算出され、最終的には売主さんが決定します。全く同じ条件のモノは存在しませんから、何を軸に判断するのが自分にとって一番良いことなのか、自問自答を繰り返し、購入を決断するしかないのです。
と、考えると、根拠のない価格帯で物件を探すことに何の意味があるのでしょうか?買える物件を探している訳ではありませんよね?価格帯に見合った物件が、「辺鄙なところに建つ築40年の中古マンション」だったとしても、それを候補に入れますか?
答は「NO」だと思います。確かに買える物件かもしれませんが、自分にとって買う意味のある物件かどうかは疑問だからです。逆を考えてみましょう。稀に、希望するエリアに築浅の良さげな物件が登場するケースもあるかもしれませんが、自分で何となく決めた上限価格自体が間違っている可能性もあります。本当はもっといい条件のモノでも購入する力があるのに、自分で頭打ちしてそこそこの物件を買ってしまうケースです。確かに金銭的な余裕は生まれるかもしれませんが、住み心地はいまいちかもしれません。いまいちの住み心地が20年も30年も続くのです。購入を思い立った時からお金のことをきちんと考えていれば、自分の力に見合ったより良い物件を探すこともできたはずなのに…。
自分に見合った正しい価格帯を設定する
物件検索をする際、価格帯を絞るという行為は勿論必要なことなのですが、根拠のない価格帯を元に検索した結果だけを見るのは危険!それが自分にとって一番正しい選択なのか、落ち着いて客観的に検討することも必要です。
マイホーム購入の際、住宅ローンを組む必要があるのなら、いくらまで借りられそうか、返し続けていけそうか、根拠のある数字を導くことが大切なのです。