基礎の種類による床下環境の違い
住宅の基礎仕様は二種類あるのをご存知ですか?壁が配置された直下にだけ基礎を作る「布基礎」と、その布基礎の底部をスラブと言われるコクリート平板で一体化してしまう「スラブ基礎(ベタ基礎)」です。両者の大きな違いは、地盤面が見えているかコンクリートで覆われているか。この違いは、その後の床下環境に大きな影響を与えることになります。コンクリートで覆われているということは、床下の地面から湿気が上がってくること自体をシャットアウトした状態です。でも布基礎の場合は、常に湿気が供給され続けていることになります。
湿気コントロールに有効な床下換気扇ですが…
風通しも良く乾燥した地盤面の場合は、湿気が床下に停滞することも少ないかもしれませんが、地面から常に湿気が上がってくる環境にある場合は、積極的に排気することを検討しなければなりません。床下が多湿状態になると腐朽菌が繁殖し、土台や大引などの大切な構造材を腐らせ耐力低下を招く恐れがあるからです。また、白蟻にとっても活動しやすい環境であることは間違いありませんので、家全体に被害が及ぶこともあります。
そこで床下換気扇の出番になるのですが、みなさんは床下換気扇に対してどのようなイメージをお持ちですか?正直言って、「悪徳リフォーム業者」の代名詞にもなったことがある「床下換気扇」ですから、効果の程に疑問を持たれている方も多いかと思います。
どんなにいい商品でも、適切な計画に則ってきちんと施工してこそ効果が得られるのは当たり前のこと。私たちが遭遇した既存住宅の床下換気扇の多くは、無計画に不適切な設置が成されており、その効果も得られていないというものでした。しかも、耳を疑うほどの高額な代金を支払ったと皆さん言われるのです。そんなお客様から相談を受け、箇所数を減らして当時の三分の一ほどの代金で新品に交換したこともありました。
その人は、商品の効果を最大限に引き出す技術を持っているか?
箇所数を増やせば受け取る代金も増えるわけですが、むやみに設置台数を増やしたことで効果を打ち消し合うこともあるのです。彼らにしてみればその辺はお構いなしなので、床下環境が改善することはない上に、高い代金を取られてしまうという結果に陥るわけです。
営業トークがうまくても、人当たりが良さそうに見えても、倫理観に乏しく技術の伴わない人もいるのです。