自分軸では結果が出せない住宅ローン審査
マイホーム購入を現金一括で行う人はまずいません。多くの人は住宅ローンでそのほとんどを賄います。そのせいか、誰でも簡単に住宅ローン審査は合格するもんだと思われている節もあるようです。でも、金融機関はそう甘くはありません。貸すことによって利益を上げるのですから貸したい気持ちは山々ですが、保証会社が許可しないと、貸すことができないのです。住宅ローンに限らずお金を借りるという行為は、他者がその可否を判断するものだと理解しなければなりません。
個人信用情報機関の存在
では、住宅ローンの申込者に対して、金融機関などはどのような調査を行うのでしょうか?まずは何といっても、過去の延滞履歴です。延滞問題は、借りている人と貸している人だけの問題ではないんですね。そうした情報が集まるところが、世の中にはあるのです!それが信用情報機関、日本国内には3団体(CIC,JICC,KSC)が存在します。お金を扱う業界には、消費者ひとりひとりの個人信用情報を企業間で共有する仕組みがあるのです。消費者の信用度を確かめ、多重債務の発生などを防ぐのが目的です。消費者のための仕組みでもあるわけですね。
三つの団体には特徴があります。シー・アイ・シー(CIC)はカード会社系、日本信用情報機構(JICC)は貸金業者、全国銀行個人信用情報センター(KSC)は全国銀行協会が運営しています。
どのような情報が集められているのかというと、クレジットカードやローンの契約内容、毎月の支払い・返済状況、現在の債務残高などです。債務残高が大きいと、新規借入額を減額されるなど直接影響が及びますが、延滞が続いていたり、複数社に同時にカードやローンを申し込んでいたりするだけでも、審査上は好ましくないようです。各信用情報機関が、ネットワークを通じて横断的に情報をやり取りすることもありますから、「住宅ローンを銀行に申し込んでいるのだから、カードの利用状況は関係ない!」ということにはならないのです。
最近よく耳にするのは、「携帯電話代金の延滞で引っ掛かったのでは?」という話しです。また、奨学金は無関係と思われがちですが、これも借金の一部ですから、住宅ローンを借りる予定のある人は慎重に対応すべきです。
住宅ローン審査を受ける前の心構え
住宅ローンの審査結果は、合格か不合格かの二択だけ!しかもどこで引っ掛かって不合格になったのかは絶対に教えてくれません。審査を受ける前に自分の胸に手を当てて、過去の借入履歴を振り返る必要があります。整理できる借入は整理して、支払いや返済の延滞を起こさないように注意し、審査を受ける心構えが大事なんですよ。
マイホーム購入を成功させたいなら事前の資金計画が何よりも大切です。考え方と手順を説明していますので、こちらもご一読下さいね。→ 資金計画のツボ