ペットの立ち位置が変わってきた!
皆さんはペットを飼っていますか??最近ではペットも家族の一員ということで、「飼えなくなったから手放す」という考え方はないですよね。手放すといっても簡単なことではありませんし、命の途中で世話を放棄するのは無責任です。昔は、住環境がペットの飼育を許さず、子どもからペットを飼いたいとせがまれても、それができない事情がありました。共同住宅で犬を飼うのはほとんど無理な時代、犬を飼いたいなら一戸建てに移り住む必要があったのです。番犬として外で犬を飼っているお宅も多かったですもんね。
ところが最近では、飼う犬の種類や大きさが変化してきたようで、番犬というよりも愛玩動物という位置づけで、専ら室内で飼育されているようです。そういえば最近は、番犬として庭で吠えている犬の姿をめっきり見なくなりましたねぇ。
住環境もペットに配慮
世の中がこうなってくると供給される住環境も変化してきます。一戸建てでペットが飼えるのは以前と変わりませんが、室内飼育ということで、ペットに優しい内装建材や設計手法が登場しました。犬が走り回れる動線に気を配り、犬の習性に合わせた穴倉のような空間を作り、床材は滑りにくいものを選択する…、すべては家族同様の犬のためです。
共同住宅も「ペット可」のものが増えてきました。新築分譲マンションなどは、その条件をクリアしないと買ってもらえないわけですから、当然、最初から「ペットが飼えますよ!」というスタンスです。入居する人全員が、同じようにペットを飼っていれば大きな問題は起こらないわけですから。
でも、中古マンションはそうはいきません。新築当時は当然に「ペット不可」だったはずです。ルールを守らずペットをこっそり飼う人が出てくると、管理組合に苦情が寄せられたり、規約で厳しく制限や罰則を定めたり、ペットに対する嫌悪感と相まって排除する動きへと発展していきます。
ペットと一緒に住み替えるのは大変かも?
逆の立場を考えてみましょう。現在ペットを飼育している人が、中古マンションを購入しペットのために内装をリフォームして楽しく暮らしたいという夢があったとしても、「ペット可」の物件そのものが非常に少ないのです。たまに「ペット相談可能」というくくりで出ている物件もありますが、管理組合の規約に要件が謳われていて、種類や大きさによっては飼育不可と言われる可能性を秘めた状態のものばかりです。
ペットも家族とはいえ、他の条件は申し分ないのにこの一点だけで気になる物件を断念するのは、ちょっと勿体ないですよね。
犬に限らず、ペットを飼い始めるタイミングは、よくよく考えて行動した方が良さそうです。