やはり不動産業界には悪い人がいるもんで…
ネット記事で気になるものを見つけました。私たち仲介業者も頼りにしている住宅ローン「フラッ35」が悪用されているという驚くべき内容です。記事によると、適用除外されるケースなのに、偽って申告することで利用可能物件にしてしまうという、正に詐欺まがいの行為！不動産業界の闇がここにもありました。住宅ローンの対象はその名の通り、住宅です。「フラット35」は、住宅金融支援機構が提供する長期固定の住宅ローンです。長期固定という安心感から、利用を検討される買主さんも多い人気の住宅ローンです。そもそも「住宅ローン」という商品は、自ら居住する住宅を新築・購入・リフォームする時に利用できるものであり、賃貸収入を目的とする投資用物件の購入には利用できないことになっています。それなのに、不正を働いてまで利用できるように不動産投資会社がお膳立てする訳は、ズバリ、金利が低いからです。
自らが住むための住宅は、所有者が居住状態を維持するのが当たり前なので、金融機関としてもリスク（損失）が発生する可能性は少ないと考えています。片や不動産投資は、所有者が居住者ではないわけで、しかも対象となる金額が大きくリスクに対するハードルが住宅ローンよりも高く設定されることは当然であり、その一つが金利に現れているのです。同じ家賃設定でも、低金利のフラット35を利用して毎月の返済額が抑えられれば、リターンは見かけ上大きくなりますから、不動産投資の勧誘がしやすくなるわけですね。
不動産投資の世界に飛び込む前に
マイホーム購入のために存在する「フラット35」を、自分たちの私利私欲のために結託して不正利用するなんて…。不動産投資そのものを否定するわけではありませんが、そのような輩が暗躍するフィールドであることは間違いないでしょう。日本銀行の大規模な金融緩和で、住宅ローンは歴史的な低金利が続いています。だからと言って、テレビコマーシャルや勧誘の電話に誘われて、軽々しく不動産投資など始めるものではありません。自分ではわからない世界だからこそ、しっかり下調べをして臨む必要があるはずです。
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