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【福岡発】副業・兼業、多様化する働き方

仕事と生活の融合

家で仕事をするようになってから自由な時間が増えました。以前は、就業時間中に家の用事を済ませることはなかなかできませんでしたが、今は、日中に家の用事を済ませて夜に仕事をしてもいいわけで、自分で自由に時間をコントロールすることができるようになりました。日常的な買い物など、混雑する夕方や週末を避け、平日の日中にゆっくりできるようになったのは有難い点です。

最近、平日の商業施設などで思うことは、想像以上に現役世代の方が多いという事です。定年を迎えたと思しきご夫婦が、悠々自適に過ごしている図はわかるのですが、見るからに現役世代、あるいはもっと若いファミリー層の方々が、平日のゆったりした時間を愉しんでいる感じなのです。結構、世の中的には働き方が多様化しているのかもしれません。

 

これからの働き方

気づけば、年功序列で終身雇用という昭和的発想も既に崩壊したようです。政府自ら、「働き方改革実行計画」や「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公表し、自由な働き方とライフシフトを推奨しています。モデルとなる就業規則の文言をみると、以前は「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という内容だったものが、改定後は「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」という内容に様変わりしています。少子高齢化に伴う労働人口の不足を補うため、あるいは、先細り必至の年金支給額を見据えて、自分たちの力で生活の維持ができるようにするため、社会的な機運と制度を整えるという目的があるのでしょう。

 

厚生労働省によれば、日本人の健康寿命の平均は、男性が72.14歳、女性が74.79歳です。この平均値は、年々上昇傾向にあり、今後も医療技術の発展等に伴い更に伸びることが予測されています。しかし、現在の年金制度で老後の安心が確保されるわけではありません。政府は、健康寿命が延びる中、就業意欲の高い高齢者が働き続けられる社会づくりを進めようとしていますが、実際には、必要に迫られて働き続ける高齢者の方が多いのではないでしょうか?

 

労働者に副業・兼業を勧めつつ、定年延長や廃止を企業に求め、いずれは雇用期間を70歳まで引き上げることを目論む日本政府…「自分たちの生活は自分たちの力で守る」そのためにも、早い段階で、人生における働き方の選択をする必要がありそうです。 

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