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【福岡発】トイレの不具合解消をメンテナンス業者に依頼してみた。

便器はもはや設備機器

洋風便器が当たり前になったのはいつ頃のことでしょうか?その昔、トイレと言えば和風便器でした。いや、そもそもトイレじゃなくて便所って言ってましたよね!汚水の処理も便槽か浄化槽でした。その頃の便器は単なる衛生陶器であり、電気仕掛けの設備機器ではなかったのです。

時は流れ、洋風便器が当たり前の現代、便器は単なる衛生陶器ではなく様々な機能を付加した設備機器へと変貌しました。洋風便器が登場したころは、便器と便座とタンクの組み合わせで一つのトイレが成り立っていましたが、現在はタンクレスが主流、しかも便座は便器と一体化し、洗浄、温風、脱臭、暖房、はたまた、フタや便座の開閉までボタン一つで操作できるようになりました。(上位機種は自動対応も可能!)

単なる衛生陶器は割れることはあっても故障することはありません。でも、電気仕掛けの設備機器となってしまった洋風便器は、ことあるごとに故障します。先日、我が家の洋風便器も不具合に見舞われました。ボタンを押しても洗浄ノズルが出てこないのです。すぐにメンテナンスを依頼しました。

 

部品供給は期限付きなので修理できないことも

二日後にやってきたメンテナンスのおじさんは、症状を確認するなり原因を突き止め部品交換の必要性を説明してくれました。さすがプロ!幾多の不具合を目にして培われたであろうその適切な対応にほれぼれしました。色々お話しを聞いてみると、使用開始後5年を過ぎたあたりから不具合が生じるようです。うちの便器もちょうど5年を過ぎた頃でした。今回は部品の調達ができたので、部品交換で元通りになったのですが、メーカーが部品供給するのは本体製造終了後10年までだそうで、古い機種の場合は修理を依頼されても部品交換が叶わず、便器交換を余儀なくされる場合もあるそうです。

例えば、リフォーム業者が格安で宣伝しているパック商品の設備機器仕様は、ちょっと古めの物かもしれません。リフォーム工事で設置したのは最近だとしても、既に製造終了状態にあれば、部品供給期間のカウントダウンは始まっていることになります。安いとうことは、そのような不安定さも秘めているということでしょう。

 

建物全体のメンテナンスも重要

設備機器に限らず、建物全体の点検や維持管理も積極的に行う必要があります。今回のようなトイレの不具合などは、毎日の生活に直結することなので気づきやすいわけですが、屋根や外壁、構造躯体など、日常生活に影響しない部位に関する不具合は、なかなか気づきにくいものです。自分で気をつけて定期的にチェックするのが基本ですが、時にはプロの診断を受けて、リフレッシュメンテナンスを行うことも必要でしょう。家を長持ちさせたいなら、顕在化した不具合の改善にとどまらず、積極的な維持管理の姿勢が大切なのです。 

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