マイホームは資産
賃貸住まいであれば、大家さんに支払う毎月の家賃などの他、住む場所に直接かかる費用はありません。生活に必要なその他の費用、例えば、水道光熱費や日用消耗品などは当然かかりますが、住戸自体の修繕費は大家さん持ちです。
マイホームを購入して持ち家に住むようになると、家の管理はすべて自分の責任になります。修繕費用も勿論自分持ち。年数が経過すれば劣化するのは当然ですから、いずれ必要になる修繕費は住戸に直接かかる経費です。更にもう一つ、忘れてならない経費があります。固定資産税です。マイホームは固定資産ですから、所有するだけで税金がかかるのです。劣化の有無にかかわらず、所有した時からずーっと、固定資産税を支払う義務を背負うことになるのです。
固定資産税っていくらぐらい?
ここで、固定資産税の計算方法を確認しておきましょう。
固定資産税の税額 = 課税標準額 × 税率(1.4%) です。
家屋の課税標準額は固定資産税評価額と同額ですが、土地のそれは税負担の軽減を目的に、特例で上限が決められています。住宅用地は特に軽減率が高く、土地面積200㎡までであれば6分の5は減額されることになっています。つまり、評価額の6分の1を標準額とし、その1.4%を固定資産税として支払えばよいということになります。
如何でしょうか?計算式と税額の導き出し方はわかってもらえたかと思います。でも、固定資産税評価額が判明しなければ、正しい税額は分からないということなのです。
固定資産税の負担がスタートするのは所有権が移転したタイミング
マイホーム購入には諸費用がかかります。仲介手数料や住宅ローンの手続に必要な銀行手数料や保証料、登記に係る司法書士の報酬や火災保険料など、物件価格の数パーセントは必ず確保が必要なのですが、その中に、必ず負担しなければならないものとして、固定資産税の精算金も含まれています。
固定資産税は、その年の1月1日現在の所有者に課税される決まりになっていますので、その年の途中で所有者になった買主さんに請求はいかないのです。その年の分は既に売主さんに全額請求されていますので、物件引渡し(所有権移転)のタイミングで、日割り計算による精算を行うという訳です。
翌年からは、新たな所有者である買主さんの手元に固定資産税の納付書が届くようになります。住宅ローンの返済とは別に、経費として家計から捻出しなくてはいけません。月額で考えればあまり大きな金額ではないかもしれませんが、所有している間はずーっとかかる経費、しかも税金ですから、確実に支払えるように準備をしておくことが大切です。