売主側仲介業者の苦悩
私たちは、買主さんのマイホーム購入をサポートするバイヤーズエージェントです。売主側業者として物件を預かることはまずありませんが、売主側の仲介業者の悩みを聞いたことがあります。売りたいという希望が売主さんにあるから、一生懸命売却活動をしているのに、協力してくれない売主が多いというのです。
売却理由には様々なものがありますが、「前向きな住み替え」というのはあまりないような気がします。その家を建てたときは、ずーっと住み続ける我が家として建てたに違いありません。でも、何か事情があって売却せざるを得ないことになった、そんなケースが一般的です。
だからなのか、その家に対する愛着が既になくなっているのです。売主の希望は、手間をかけずに高く売ること、それ一点ですから、仲介業者が何とかしてくれるもんだと思い込んでいるようです。
内覧のタイミング…いえあーるの場合
私たちは買主さんとのやり取りの中で、候補に上がった物件の考察と検討を紙面上で尽くします。「立地も程よく、築年数は結構経っているもののリフォームも含めて予算内で行けそうだ！」という段階になってから内覧を実施するのです。なので、特に大きな問題がなければほとんど買うつもり、そんな状態です。
売りに出ている物件には、空き家状態のものと居住中のものがありますが、空き家であれば気兼ねなく見学することができます。荷物もない状態ですから細部まで確認しリフォームの実現性についてもより正確に把握することができるので、結果、論理的に購入を判断することができます。逆に、居住中の場合はちょっと気をつかいます。やはりじろじろ見るのは憚られますから生活をイメージするのが精いっぱい、なので、どう感じたかが購入を左右する重要ポイントになります。
内覧時の印象は大事
ほとんど買うつもり！というプラスのイメージで内覧に赴く私たちでさえ、げんなりする物件がたまにあります。空き家でも居住中でも言える事ですが、掃除をこまめにしていないことが明らかにわかる家です。いろんな事情や感情的なものがあって荒れているのかもしれませんが、売るつもりなら、次に住む人のことも考えて最低限の掃除くらいしておくべきでしょう。こちら側からすれば、そういうところに売主の人柄を感じるものです。
不動産取引は家の引継ぎでもあります。お互いのことを考えて、気持ちを合わせて円満な取引にしたいものですね。
