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【福岡発】リフォーム需要の掘り起こしにお金の話は必須とか…

人口減少や高齢化により顧客が激減すると言われているリフォーム業界において、生き残りをかけた営業手法の改革が本格的になってきました。

親世代が長寿命化したことで、一般庶民の唯一の財産である住宅は、相続による子世代への引継ぎ時期が先延ばしされる傾向にあります。築30年程で次世代に引き継ぎされていたものが、50年経っても引き継がれず、空き家状態で放置されたりしています。築50年で相続が発生したとしても、既に子世代も現役世代ではなく、有効活用する術がありません。放置された家は痛みも激しく、再活用するにはタイミングを逸しているのです。リフォーム需要が減少傾向にあると言われる所以です。

 

全面的に住宅を改装する大型リフォームは、過去には活況を博した時もありました。団塊の世代と言われる人たちがリタイア時期を迎えた頃、今から10年程前のことです。「老後を安心して暮らせるように、退職金を充てて自宅をリフォームしませんか?」という営業文句で需要を掘り起こしてきたのです。

確かに、ライフスタイルの変化に合わせて間取りを変更し、バリアフリー化することで安全な暮らしを確保するのは大切なことですから、需要喚起は住まい手の利益にもなることでした。

 

では、これから先、リフォーム業界はどのように営業活動をしていくべきなのでしょうか? 単なる改修工事ではなく、資産価値を引き上げる工事を提案し、住まい手の満足感を引き出す必要があります。現役世代の住宅所有者に、差し当たってやる必要のない工事でも、今した方がいいのだと理解してもらう必要があるのです。

そのためには、お金の話を絡めてお得感を醸し出し、損するわけではないという演出をします。一つの方法は住宅ローンの借り換えです。残債+リフォーム工事代金を合算して借り換えることにより、「手持ち資金がなくてもリフォーム後の快適な生活が手に入りますよ。」と謳います。当初の金利よりも借り換え金利の方が低ければ、月々の負担も変わらず、利息差をリフォーム費用に充てることもできるでしょう。でも、低金利状態は10年以上前から続いていますから、金利による利息差がどのくらいあるかはしっかり検証した方が良さそうです。極端な話、金利差益があまり見込めない場合は、借入期間を延長することで返済月額を調整し、損得の帳尻を合わせた提案をリフォーム業者が意図的にするケースもあります。

 

適切なタイミングでリフォームすることは大切なことです。住宅ローンの借り換えがその助けになるなら検討に値するものだと思いますが、言われるままに決断するのではなく、自分なりに検討して物事を決める姿勢を忘れないでほしいなと思います。

物件検索よりも大切なこと、それは「信頼できる相談者に巡り合うこと」

 

対面相談が何故大切なのか分かり易い動画にしました。是非ご視聴下さい。


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