何故か建売住宅の売れ行きが好調らしい… 巷でそんな噂を耳にします。国が先導するように「良質な中古住宅をストックして流通させよう！」という機運が高まっているのかと思いきや、「やっぱり買うなら新築だよねー。」と、建売住宅を購入する人も多いようです。
確かに一般の人から見れば、中古住宅は分からない部分も多いので、二の足を踏むもの分かります。一時のように、「建売住宅は粗悪な材料でいい加減に作られたもの」というマイナスイメージもありませんし、法整備によって一定基準以上のものが供給されているのも事実です。
中古住宅が極端に安いわけでもありませんので、リフォーム費用を加算して予算を想定すると、「建売住宅でも買えるのでは？」という気持ちになってきます。
以前、建売住宅を購入することになった買主さんの仲介に携わったことがあります。土地と建物の内訳をみた時、「新築住宅がなんでこんなに安いの？」と、びっくりしたことを覚えています。仕様やボリュームからしても、大量発注による材料費の圧縮ぐらいではここまで安くはならないだろうという域です。事業利益はきちんと計上されているはずですから、あとは工事費の圧縮しかありません。
大工さん、基礎屋さん、屋根屋さん… 家が完成するまでには様々な専門の職人さんたちが関わります。恒常発注という安心感から建売会社の下請けに入る会社も多いようですが、一軒あたりの発注金額があまりにも安すぎて、請けるほどに疲弊していくという悪循環が生まれることもあるようです。
施工基準は細かく指示され、工期も短縮される一方です。「依頼者の為に良いものを造ろう！」という職人気質はなかなか発揮できないことでしょう。
建売住宅が好調という華やかな現象も、反対側から覗いてみると、そんな裏事情があるんですよね。目の前の仕事に一生懸命取り組む職人さんたちを見ていると、なんだか複雑な気持ちになるのです。
|
物件検索よりも大切なこと、それは「信頼できる相談者に巡り合うこと」
対面相談が何故大切なのか分かり易い動画にしました。是非ご視聴下さい。 |
