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【福岡発】低金利時代における住宅ローン減税の行方

「住宅ローン減税」と一般的に呼ばれる所得税控除の制度、正式には「住宅借入金等特別控除」と言います。

これは、「個人が住宅ローン等を利用して、マイホームの新築、取得又は増改築等をし、12月末日までに自己の居住の用に供した場合で一定の要件を満たすときにおいて、それに係る住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除する」というものです。この制度は本来期限があるものなのですが、毎年のように形を変えながら延長されて現在に至ります。

マイホーム購入を考えるなら住宅ローンを利用するのは普通のことだと思います。普通の人が普通に利用できる制度として、「住宅ローン減税」はマイホーム購入には欠かせないお得アイテムの一つなのです。ただ、今回発表された2021年度の与党税制改正大綱に気になる部分が…。現行制度は「年末の借入残高の1%分を、その年の所得税から控除する」というものなのですが、将来的には何らかの制限で頭打ちされる可能性が出てきたのです。

何故かというと、借入金利が1%を下回る場合、控除額の方が支払利息額を上回ることがあるからです。例えば3、000万円を金利0.975%、35年間元利均等で借り入れた場合を考えてみましょう。毎月の返済額は84,337円ですが、その内訳は毎月変動します。スタートから12回までの支払い利息の合計は289,276円、その時の借入残高は29,277,236円、その1%分は292,772円です。わずかですが、支払利息の方が少ないことになります。

このような現象が、住宅ローンを組む必要がないのに住宅ローンを組む動機付けになったり、住宅ローン控除の適用期間が終了するまで住宅ローンの繰り上げ返済をしない動機付けになったりしているのではないか、と考えられているのです。

 

マイホーム購入予定者にとってはありがたい制度でも、減税の目的や算出根拠に説得力がないと国民の理解は得られません。でも、よく考えるとこの数字、減税額の上限の話なんですよね。数字ばかりを見ていると、お金がもらえるのかと勘違いしそうですがそうではない。あくまでも還付であり、納めた所得税を超えてまで戻ってくるわけではないのです。上限額ほど所得税(住民税も)を支払っていないのなら、心配する必要もない話なのでした。

物件検索よりも大切なこと、それは「信頼できる相談者に巡り合うこと」

 

対面相談が何故大切なのか分かり易い動画にしました。是非ご視聴下さい。


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