皆さんは、借入額と金利、返済期間の関係性をご存知ですか? まず、借入額が同じなら、金利が低い方が毎月の返済額は小さくなります。また、借入額と金利が同じなら、返済期間が長くなれば毎月の返済額は小さくなります。
物件検索で気になる物件を見つけたら、人はまず、毎月の返済額を知ろうとします。その時、結果を左右するのは金利と返済期間です。金利は固定よりも変動の方が低いので変動金利で試算する人が多いようです。同じ変動金利でも銀行によって高かったり低かったりするので、どこで組めば一番有利かを考えたりします。次に返済期間です。こちらも最長の35年でまずは試算してみます。その結果、毎月の返済額が家賃程度であれば 「行けそうだ!」と、安直に判断する人が多いような気がするのです。
さて、住宅ローンの借入期間は最長35年と言われています。(但し、完済時の年齢が80歳~82歳ぐらいに定められていますので、例えば、借入時の年齢が50歳の場合、返済期間は最長32年という計算になります。)でも、冷静に考えてみてください。毎月の返済が老後まで続くということを…。借入年齢が35歳の人だって、35年で組めば完済時の年齢は70歳です。一般的なサラリーマンの場合、60歳で定年を迎えて、65歳まで雇用延長やアルバイトでわずかな収入を得た後、年金生活に突入します。70歳までの5年間は住宅ローンの返済を継続しなければなりません。現役時代より収入が激減した状態で返済を続けていくのは結構大変そうだと思いませんか?今現在はそんなに大きな負担ではないかもしれませんが、35年間継続できるか?という視点でも検証すべきでしょう。
私が頼りにしている福岡銀行の担当者さんはとてもマメな人で、毎月、金利状況に関する資料を送ってくれます。こちらから依頼したこととはいえ、手書きメモを添付して郵送してくれるのでとても助かります。そのメモで知ったのですが、福岡銀行の最長借入期間は、今年の2月から40年に変更されました。一足早く40年に変わった銀行もありますが、この動きってどうなんだろう?と私は思うのです。
それよりも何よりも、基本的なことですが、不動産の場合、広告に掲載されている価格だけを住宅ローンで用意すれば買えるわけではありません。自分の試算では「行ける!」と思っていたのに、諸費用までいれて計算すると想定よりも毎月の返済額が増えてしまう…そうなった時、返済期間を延長することで毎月の返済額を調整するなんて、それはマヤカシでしかありません。
正しい資金計画を成立させるためには多角的な検証が必要なのです。物件ありきで都合のいい判断をしないように、立ち止まって考えることも必要だと思いませんか?
物件検索よりも大切なこと、それは「信頼できる相談者に巡り合うこと」
対面相談が何故大切なのか分かり易い動画にしました。是非ご視聴下さい。 |