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【福岡発】福岡県市町村別 「耐震改修補助事業」について

旧耐震物件の耐震性はどのくらい?

以前に比べれば、耐震という概念は随分浸透しつつありますが、未だに耐震性能が足りない家は存在しています。耐震基準は大きく分けて三つ、旧耐震か新耐震か現行基準かです。新築年で言うと、旧耐震は昭和56年5月以前、新耐震は平成12年5月以前、そして、平成12年6月以降は現行基準で建てられたものとなります。現行基準で建てられた家は、震度6強の地震が発生した場合でも、理論上は倒壊の恐れが無いように建てられています。ここで言う新築年の判断は、建築確認済証の日付で行われます。つまり、基準が大きく変わった時点が昭和56年であり平成12年であるということです。

ある団体の調査によると、旧耐震物件の99%、及び新耐震物件の75%が、震度6強の地震に見舞われたとき倒壊の恐れがあるそうです。昭和56年と言えば今から40年前です。築40年以上の中古物件なんて、たくさん掲載されていますよね。そのほとんどは、現行基準とは程遠い耐震性能しか有していないということです。

 

旧耐震物件の耐震改修工事は急務

築40年以上の物件は、非常に危険だということがお分かりいただけたかと思います。では、どうするべきなのでしょうか? 答えは一つ…耐震診断を行い、耐震改修工事を実施するのです。先の団体によると、補強工事の平均額は200万前後と言われています。住み心地が良くなるとか綺麗になるとか、そういうことは一切ないのに結構な費用がかかるのですが、要件が合えば、市町村が用意した補助金を、工事費の一部に充てることができます。

 

耐震改修工事の補助金は、全国一律ではありません。福岡県下においても、各市町村の熱の入れようは様々です。一番手厚いのは北九州市です。工事費の80%(上限額100万円)ですから、200万かかる工事も半額の100万で実施することができます。因みに福岡市は工事費の46%(上限額90万円)ですから、同じ工事でも自己負担額は110万ということになります。更にここ志免町の場合だと、工事費の25%(上限額40万円)ですから、160万出さないと同じ工事はできません。しかも、町外の工事業者に依頼した場合は上限額が30万ということになっていますので、その場合は更に10万用意する必要があります。

 

わが町ながら、何故こういう区別をするんだろう??と思います。耐震改修の重要性が薄れちゃいますよね。あわよくば、町内の経済活性化にもつなげたいというような、中途半端な駆け引きが見え隠れして残念な気持ちになります。同様の措置をとっている市町村は他にもありますが、補助金の上乗せ分が信頼の証というわけでもありませんので、気を付けましょう。

このような補助金は、中古住宅を購入する場合にも適用されるケースがあります。各市町村の相談窓口で詳細を確認し、購入計画と上手に組み合わせると良いですね。 

物件検索よりも大切なこと、それは「信頼できる相談者に巡り合うこと」

 

対面相談が何故大切なのか分かり易い動画にしました。是非ご視聴下さい。


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