今年の梅雨はあっという間に過ぎ去りましたね。既に危険な暑さの域ですが、これから本格的な夏に向け、台風やゲリラ豪雨の心配が増す時期です。水の事故や洪水災害等に対する注意喚起が盛んに行われています。自分が住んでいる地域はどのようなところなのか、今一度確認しておきましょう。避難経路や避難場所を、親子で散歩してみるのもいいですね。
不動産取引の際、必ずチェックすべきものの一つに「ハザードマップ」があります。どこの市町村でもだいたい、ホームページ上に公開されていますし、国土地理院提供の「重ねるハザードマップ」で住所検索をすれば、その土地の自然災害に対する危険性について、詳しく把握することができます。
水に関する災害には、「河川洪水による浸水」と「高潮による浸水」があります。どちらも水に浸かってしまう状態なのですが、その原因や被害状況には違いがあります。洪水による浸水は、大雨により処理しきれなくなった淡水が、河川から流れ込む現象です。一方、高潮による浸水は、台風等で発生した高潮により、海水が川を逆流して内水氾濫を起こした結果の浸水です。
高潮は、台風や発達した低気圧が海上を通過するときに、「気圧低下による吸い上げ効果」と「風による吹き寄せ効果」が原因となって起こります。また、満潮と高潮が重なると高潮水位はいっそう上昇することになり、大きな災害が発生しやすくなります。ただ、台風が発生する頻度や満潮と重なる可能性を考えると、あまり神経質になる必要はないかもしれません。本当にそのような巡りあわせで甚大な災害が起こりそうなときは、迷わず避難することが重要であり、それを自覚しておくことの方が大切だと思います。
では、洪水による浸水についてはどうでしょうか。ゲリラ豪雨や線状降水帯による大雨が、洪水を引き起こすことは今までもよくありました。大雨で地盤が緩んだ山間部では、土砂災害やがけ崩れ(表層崩壊)も発生し、洪水と相まって甚大な災害を引き起こすこともあります。
雨雲が長時間停滞して大雨をもたらす可能性は、どこにでもあります。上流から倒れた樹木等が流れてくる危険性、あるいは、それが原因で堤防を破壊し洪水を引き起こす可能性だってあります。そう考えると、洪水による浸水の方が、より身近に感じられるというか、発生する可能性は高いような気がします。
昔はあまりあてにならなかった天気予報も、今ではかなりの確率を誇っています。降雨量の予測はもちろんのこと、台風の大きさやスピード、満潮時間など、いくつものデータを組み合わせれば、これからやってくる災害に備えることができるようになってきました。事前準備と情報収集を万全にして、いざという時に迷うことなく行動できるように、常日頃から想像力を働かせておかないといけませんね。
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