フラット35は全期間固定金利の住宅ローン
マイホーム購入に欠かせない住宅ローン。現金一括買いする人はめったにいませんので、ほとんどの人は住宅ローンを利用することになります。
支払い利息の多寡に直結する金利については特に注意が必要ですが、低金利が続く昨今、変動金利を選択する人が大多数を占めるとか…。
そんな中、フラット35は全期間固定金利という独自路線を貫き、最初から最後まで毎月同じ金額を返済し続けるという、堅実なスタイルを推奨しています。
建物に対する特異な条件と金利優遇制度
ただ、一般的な住宅ローンとは違い、建物に対する条件が事細かく決まっているという特徴があります。フラット35の利用が許される住宅は、それなりに良質な住宅でなければならないのです。
また、固定金利は変動金利よりも常に割高なのですが、フラット35には、金利優遇が受けられる制度があります。中古住宅に関する金利優遇制度は三つ。性能重視のフラット35S、管理修繕重視のフラット35維持保全型、住宅取得のエリア対策と併せて活用するフラット35地域連携型です。購入する物件の仕様や状況がこれらの条件に適合することで、金利の引き下げ率や優遇期間が決定する仕組みになっています。
更なる金利引き下げメニュー「子育てプラス」が新登場！
そして今回、更なる金利引き下げメニューが発表されました。その名も「子育てプラス」。子育て世帯または若年夫婦世帯に対して、全国一律で、子どもの人数等に応じて一定期間金利を引き下げるというものです。
私は、最初この話を耳にしたとき、既にある金利引き下げメニューのいずれかに適合することが大前提だと勘違いしていたのですが、説明をよく読むと、どうやら、建物の仕様や状況はどうでも、子育て世帯か若年夫婦世帯であれば、誰でも一定の金利優遇が受けられるようなのです。正直、思い切った方向転換だなぁと感じました。
確かに、フラット35Sの中古基準も厳しくなって使いづらいですし、維持保全型に必要な、安心R住宅やインスペクション、瑕疵保険付保住宅も思ったように増えていないようですから、金利引き下げメニューの利用が進んでいないのかもしれません。
因みに、この制度拡充は、令和5年度補正予算が成立した場合に実現されるものです。フラット35の利用を検討中の人は、ホームページなどで情報収集してみてくださいね。
