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【福岡発】金利上昇局面か?住宅ローン金利にも影響が…!?

今年の春闘では大手企業を中心に高水準の賃上げ成果があったものの、この結果が、中小企業や非正規で働く労働者へも波及するかどうかは疑問です。物価高は続くのに給料は上がらない…、そんな中、マイナス金利政策解除というニュースが飛び込んできました。

人手不足を背景に、賃上げが実現したことは喜ばしいことですが、それでも、資材高騰や円安による物価高は止まりません。やはり、日々の生活の負担感は大きく感じますよね。そこへ今回の金利上昇局面です。

住宅ローンの金利も上昇する可能性大

住宅ローンの金利上昇で変動金利はどうなる?

現在の住宅ローン金利、特に変動金利は、史上最低とも言われる低金利です。「下げ止まったからもう上がる、上がるしかない!」と言われ続けて10年以上経ちます。ここ数年、固定金利が多少上がったようですが、それも安定的に上昇するという感じではありませんでした。が、ここにきて日銀が正式に「マイナス金利、やめます!」と発表したのですから、ほぼ間違いなく、住宅ローンの金利は上昇するものと考えられます。

変動か固定か問題

住宅ローンを組む時には、注意すべき点がたくさんあるのですが、その一つが、変動金利にするか固定金利にするか、という問題…。今までのトレンドは間違いなく変動金利でした。7割方の人が変動金利を選択したのではないでしょうか。

変動金利より固定金利の方が高いので、毎月の返済額を抑えたいなら変動金利の方が有利です。返済期間が短いなら、金利差による支払い利息の負担分もさほど変わらないかもしれませんが、長期間で組む場合は、金利差による総支払利息の負担はかなり大きなものになります。借りた額をはるかに越える金額を、長年かけて支払っていくことになるのです。なので、できるだけ低い金利で借りたい気持ちは分かります。

これからの住宅ローン選択のポイントは

でも、変動金利がこれからどのように推移していくのか、誰にも予測がつきません。じわじわと金利が上昇していく様を、落ち着いて眺めていられるほど余裕があるなら、変動金利を選択するのも悪くないと思います。

が、ちょっとでも毎月の支払額が上昇したら大変!と思うような性質なら、固定金利を選択する方が精神的には安定するかもしれません。

固定支出である住居費の比率が上がってしまうと、家計が不安定になるのは目に見えています。無理のない返済月額を想定し、逆算して借入額を頭打ちすることも大切なんですね。変動金利なら借りられた額も、固定金利だと毎月の負担が大きすぎて断念せざるを得ない結果になるかも…。

今までは、右にならえで選択する人が多かった変動金利ですが、これからは、家計の余裕度合と自分の性格を考えて、責任のある選択をしなければなりません。

変動金利の上昇局面にどこまで耐えられそうか、シミュレーションする方法もありますので、自分なりの根拠を持って決断していきましょう。

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