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【福岡発】不適切な補助金申請が横行??

「子育てエコホーム」の前身「こどもエコすまい」に不正申請の影

先日、子育てエコホーム支援事業の公式ホームページに、このような注意喚起が新着情報として掲載されていました。本事業の前身事業である「こどもエコすまい支援事業」において、不適切な申請が散見されたらしく、その具体的な事例が公表されたのです。

本事業においては、こんなことしないでね、という注意喚起です。

不適切な交付申請事例は、例えば下記の通り…

  • 工事請負契約書等の改ざん
  • 建築着工日・工事着手日の改ざん
  • 同一の工事写真を複数の申請に流用
  • 建築確認済証の改ざん
  • 新築の住宅性能証明書の改ざん
  • リフォームの性能証明書等の改ざん・偽造
  • 住宅でない建物の申請
  • 同一工事における重複申請     など

工事事業者は弱い立場?ホントは対等であるべきなのに

以前、といっても随分前のことですが、「エコポイント制度」などと呼ばれていたかつての補助金制度は、紙ベースのやり取りでした。申請窓口に申請書と添付資料を持参し、チェックしてもらうやり方です。申請代行で何度も足を運んだことがありますが、その当時の申請者は制度上、一般消費者でしたので、窓口対応もかなり大変そうでした。が、改ざんなどという悪知恵は通用しないし、一般の人はそんなこと積極的にはやらないですよね。たぶん。

でも、現在の補助金制度の申請者は事業登録した工事事業者ということになっています。立場上、是が非でも補助金を獲得する必要がある…、そう、お客さんと約束しているわけですから。つまり、補助金が出るという前提が、工事の受注につながっているわけです。それなのに、思い違いやチェックミスで補助金が出なかったり減額されたりしたら困るわけですよ。なので改ざんに手を染める、そんな構図ではないかと思います。

オンラインで完結する申請でも不正はバレる

しかも申請はすべてオンライン。写真や証明書を画像データやPDFデータで送るだけなので、簡単に改ざんできると高をくくっているのかもしれませんが、先程の注意喚起のお知らせには、「疑わしい申請に対しては、電話による問い合わせや追加書類の提出、補助対象住宅への立ち入りを含めた現地確認の調査を行います。交付申請の内容については、提出された書類の整合性だけでなく、書類の発行元に対する照会を含め、様々な角度から厳重な審査・確認を行っております。」と、力強く書いてありましたよ。

更に、「不適切な行為によって補助金の交付を受ける、または受けようとした場合は、厳正に対処し、処分を行います。」とも…。

原資はみんなの税金なんだから、厳正に取り締まってもらいたいものですね。

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