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【福岡発】災害リスクエリアでも、建売住宅は建ち続けるジレンマ

災害は毎年発生している

線状降水帯による浸水被害や土砂災害は、毎年のように起きています。過去の災害についても、その時期が近づくと、教訓を忘れないでと全国ニュースで報道されます。

ハザードマップが整備され始めて20年以上…、災害が起きるたびに関連法の改正がなされ、より分かりやすく災害リスクを伝える現在のハザードマップが完成しました。

が、ハザードマップの整備がどんなに進んでも、災害は毎年発生し、その犠牲になる人も少なからずいます。家屋はつぶれ、道路は寸断され、それまでの生活の基盤を一瞬のうちに失う悲しみは、計り知れないものがあります。

災害リスクエリアにも息づく人々の生活

実は我が家は、浸水危険エリア内に建っています。川が近いことは承知の上で家を建てた訳ですが、その当時はハザードマップも存在しておらず、多少基礎の立ち上がりを高めにするなどの措置をとっただけでした。

築後3年に発生した平成11年6月の豪雨では、川の上流が決壊し、近隣地域も大変な被害となりました。床上浸水こそ免れましたが、庭にヒタヒタと浸入してくる洪水の不気味さは、今も忘れることができません。

それまでは危険なエリアに住んでいるという意識がなかったので、その後発表されたハザードマップを見た当初は、危険エリアとして色分けされた地図に、現実を目の当たりにした感がありました。

ハザードマップの目的とは?

現在は、どこの市町村でもハザードマップを整備しています。その目的は、いざ災害が発生したときのため、事前準備と心構えを強化するためです。

もう一つ、新たに移り住む人には、できるだけ危険なエリアには住んでほしくない、その様な注意喚起の意図もあります。売買契約前の重要事項説明でも、必ず説明することが宅建士には義務付けられています。

それなのに、浸水エリアや土砂災害の危険性があるエリアに、建売住宅が建設されることがあります。売却しにくい危険な土地を建売業者が安く購入し、新たな建売住宅として売却するやり方が、災害リスクの高いエリアでも合法的に行われているのです。

居住地域の特徴を意識して

これでは、いつまでたっても危険エリアで生活する人は減らないし、毎年発生する災害の犠牲者をゼロにすることは困難を極めます。が、災害は非日常的なことなので、災害危険エリアに住んでいるからと言って、今すぐ住み替えを検討する人はまずいないと思います。でも、敢えて、危険なエリアに好んで住む必要もないですよね。

新築で割安感のある建売住宅は注目の的ですが、ホントにそこに移り住んでも後悔しませんか?家長として家族を守る責任を、真剣に考えてみて下さい。

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