中古住宅を補助金で耐震補強し、減税措置も手に入れる方法

中古住宅の購入を検討中に耐震診断を受けられた X 様に、耐震診断のご感想と、住宅ローン減税や耐震補強工事補助金などの制度利用についてお話いただきました。

この度は、耐震診断および耐震補強工事をご依頼いただき、ありがとうございました！

「住宅ローン減税を受けるために、購入を検討している中古住宅の耐震性を調べてほしい」と、お電話でお問い合わせいただいたことがきっかけでしたね。

★　そうです。この物件は築40年ほど経っていて増築部分があったので、耐震性は気になっていました。

ひょんなことで中古住宅の購入時にもローン減税の適用があると知って、仲介に入った不動産業者さんに尋ねたのですが、制度のことはあまり詳しくなくて…。

自分でインターネットを使って調べていく中で、昭和 56 年以前の古い住宅でも、耐震性があればローン減税が受けられること、耐震改修工事に補助金制度があること、耐震診断が必要だということを知り、問い合わせた次第です。

確かに、住宅ローン減税を受けるには、築 20 年以上の木造住宅は耐震基準を満たす必要性があります。正しい手続きを踏んで耐震基準に適合するように補強すれば、減税を受けられる方法があるのです。不動産業者さんは、築 20 年を超えるものは減税対象外と思い込んで案内されなかったのかもしれません。危うくお得になるチャンスを逃すところでしたね。

このお問い合わせのお電話から、数日後にご来店いただきました。

相談してみようと思われた理由を教えていただけますか︖

★　問い合わせした際の電話対応が良心的な説明で、安心できそうな印象を受けました。相談に行くことで、もう少し詳しい情報が得られそうと感じました。

たいへん良い評価をいただき、ありがとうございます。

ご来店時には、耐震診断や補強工事について、多くの事例を交えながら話しました。どのような印象を持たれましたか︖

★　これから住むにあたって、大きな地震が来たときに、命が守れる家であることが第一だと思いました。家は建て替えることができても、命に代えは無いので。家に潰されないようにしなくてはと感じました。

私たちの説明で、耐震性確保の意義を強く感じていただけたのですね。

さて、この耐震診断ですが、私たちは設計事務所の業務として承っています。ご依頼の折に、調査費用＊が掛かることを案内しましたが、金額については、どう思われましたか︖

＊…現地調査及び報告書・補強提案書作成 ８万円／棟（消費税別）

★　仕事がら、建築業界については知っている方です。建築士が動くからには相応の費用が掛かると思っていました。実際、現地調査では床下や天井裏に潜ってくれたし、相当なボリュウムの報告書を出してくれたので、妥当な金額、いや安いぐらいだと思いました。

実は常々、建築士の仕事量をわかりやすく伝えることの難しさを感じています。X 様はお仕事柄、建築業界のことを知っていらっしゃるということですが、そのような立場の方にとっても、ご満足いただけるものが提供できたという点は、うれしく思います。

ところで、仲介に入った不動産業者さんの一連の対応については、いかがでしたか︖

★　減税制度について詳しくなかったのは残念でしたが、売買に関しての対応はまじめだったと思います。耐震について任せられるところを自分で探せたので、結果的には良かったと思っています。

不動産業者さんには、耐震診断の日程調整や調査の立ち会いをお願いしましたが、私たちも誠実な方だと思いました。さて、耐震診断の結果は、補強が必要という内容でした。これについて、どのように感じられましたか︖

★　古い家だということはわかっていたので、補強が必要という結果が出たこと自体には驚かなかったですね。むしろ、もっと悪い結果が出るのではと思っていたくらいです。

補強工事費の目安として、150~160 万円くらいでは、と診断前に案内していましたが、現実にはもう少し費用が抑えられそうな結果でしたね。

★　予想より安く補強できそうだと判って、思い切って購入に進むことができました。もし補強費用がかさむようだったら、購入を見送らなくてはいけなかったので、本当に良かったです。

マイホーム取得にかかる資金に無理のない範囲で耐震基準に適合できることが、購入の後押しとなったのですね。

耐震補強に関しては、様々な減税や補助金などの優遇制度があります。資金面でプラス効果が大きいので、X 様にも有効に利用いただけるよう、順を追って準備を進めているところです。

★　購入や改装にもお金が掛かるので、自治体の耐震補強工事補助金制度はありがたいと思いました。資金面の負担が軽くなるとわかって、ますます耐震補強が楽しみです。

売主さん居住中の住宅を購入して耐震補強をする、この一連の流れを滞りなく進めるため、次に為すべきこと、その期限など、極力わかりやすく伝えるように努めました。全体を通して、私たちの対応はいかがでしたか︖

★　対応や流れに問題を感じたことはありませんでした。こちらが次に何をすべきか、きちんと説明があったので迷うことはなかったです。

X 様とはこまめに連絡し合えたので、協力関係ができていること、同じ進路を向いていることが、常に確認できたのでよかったです。お蔭様で、私たちも安心して業務に取り組めました。

それでは、物件の引き渡しを受けられたら、いよいよ耐震補強工事に取り掛かります。工事が完了したら、正式な耐震適合証明書を発行いたします。

最後まで、よろしくお付き合いくださいね。

★　はい、よろしくお願いします！

＼ひとこと感謝／

耐震診断は現地調査が必須のため、売主さんの協力が無くては叶いません。今回、Xさんの購入への前向きな気持ちを汲んで、売主さんは好意的に耐震診断を受け入れてくださいました。不動産業者さんが両者の仲立ち役として、誠実に対応してくださったからだと思います。

「これで安心して契約できます。」とおっしゃるXさんの笑顔を見て、気持ちの良い取引にかかわることができて良かったなぁと思いました。Xさん、ありがとうございまいた。